今回から、「誰でもわかる電験参考書」の機械科目の内容について、一部紹介していきます。
最初は変圧器についてです。
変圧器とは電圧を変換するための機器で、
高圧から低圧へ変換する降圧 と 低圧から高圧へ変換する昇圧 のどちらも行うことができます。
また変圧を行った場合、電流の値も変化します。
構造
変圧器は、鉄心に2組のコイルを巻きつけたもので、
コイルの巻数を変えることにより、二次側の電圧と電流の値を変える事ができます。(*1)
図
電源側を一次側、負荷側を二次側と言います。
原理
一次側コイルに交流電流を流すとアンペア右ねじの法則(*2) により 鉄心には交番磁束(交番磁界)が発生する。(*3)
交番磁束が二次側のコイルを貫くと、電磁誘導により二次側のコイルに誘導起電力が発生して電流が流れます(電圧も発生) 。(*4)
図
変圧器は交番磁界により発生する電磁誘導を利用しているため、交流でのみ使用できて、直流では使用できません。
(*1)
コイルを日本語にすると、巻線 になります。
コイル = 巻線
(*2)
「導線に電流を流すと、導線の周りには電流の進行方向に対して右回りに磁界(磁束)が発生する」
このことをアンペア右ねじの法則と言います。
(*3)
交番磁束とは、大きさと向きが定期的に入れ替わる磁束のこと
交流では、電流の向きと大きさは時間とともに変化しているので、発生する磁束の向きと大きさも 時間とともに入れ替わる。
磁界とは磁束の発生している場 のことです。
(*4)
コイルを磁束が貫き、磁束が増減すると起電力が発生します。
このことを電磁誘導と言い、この時発生した起電力を誘導起電力と言います。
誘導起電力が発生すると、起電力と同じ向きに電流が流れ 電圧も発生します。
図入りの詳しい解説は、以下をご覧ください。
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